レタス専門部 部長・髙橋政一さんに聞く!
「トラクターの操作には熟練の技術が必要なため、うちの農場でマルチシートを張れるのは私だけでした」と話す、髙橋さん。今回の支援で「自動操舵機器」を取り付けたところ、面積に応じたシート貼りの本数も計算してくれる上に、トラクターの操作も自動化されているため簡単で正確。新規就農者でもアルバイトでも真っ直ぐシートを貼ることができ、作業効率がアップしたという。色々な形状の畑でも活用できるため、地域内に普及していくことを、髙橋さんは期待している。
PROJECT
一戸町奥中山地域は、東北一のレタス産地。人手不足という課題を解決するため、スマート農業を導入し、作業の効率化を図っている。
広大なレタス畑の現場では、トラクターでの作業が多い。熟練の技術を要するため操縦者も限られていたが、「自動操舵機器」の導入で初心者でも簡単に作業ができるように。人手不足を補う新たな手段と言えるだろう。
一戸町奥中山地域でレタスの出荷が始まったのは、昭和39年のこと。冷涼な気候を生かして育てられるレタスは、葉肉が厚く、水分をたっぷり含んだシャキシャキとした食感が特徴で、「奥中山高原レタス」として親しまれている。昭和43年にはレタスの「野菜指定産地」となり、昭和63年には初めて販売額10億円を突破。現在の総生産面積は約230ha、年間生産量は約6000トンにものぼり、東北一のレタス産地に成長している。長い歴史を誇るレタス栽培だが、産地の成長を支えているのが生産者たちの努力だ。令和元年には国際的な認証規格「グローバルGAP」を取得し、現在は生産者11名が取り組んでいる。畑の管理から収穫、出荷に至るまで、厳しい衛生・安全管理と高い品質基準をクリアし、安心・安全で美味しいレタスを消費者へ届けている。
東北一のレタス産地においても、生産者の高齢化と担い手不足は深刻だ。ピーク時は200名を超えた生産者も、現在は42名までに減少し、その7割を占めるのが60歳以上の生産者たち。多くは家族間で後継者を育成しているが、現場の労働力は外国人の技能実習生に頼らざるを得ないのが現状だ。こうした人手不足の解消には、ICTを活用した生産性向上を目指すスマート農業の導入加速のきっかけづくりが不可欠である。その一環として、いわて農業未来プロジェクトでは、トラクターへの「自動操舵機器」の取り付けを支援。これは圃場データを登録すると、畝立て・マルチング・土かけの作業を自動操舵で行うことができる画期的なもの。熟練の技術と多くの労力を要する作業を効率化できるため、大きな期待が寄せられている。
INTERVIEW
「トラクターの操作には熟練の技術が必要なため、うちの農場でマルチシートを張れるのは私だけでした」と話す、髙橋さん。今回の支援で「自動操舵機器」を取り付けたところ、面積に応じたシート貼りの本数も計算してくれる上に、トラクターの操作も自動化されているため簡単で正確。新規就農者でもアルバイトでも真っ直ぐシートを貼ることができ、作業効率がアップしたという。色々な形状の畑でも活用できるため、地域内に普及していくことを、髙橋さんは期待している。
一戸町では、農業の担い手不足をはじめ、近年は大雨や高温障害などの影響もあり、農業経営を続けていく上でのリスクが高まっているという。持続して安定生産ができる農業を支えていくために、「町としてもスマート農業を推進し、機械の導入や施設の整備などを支援しています」と、月花さん。今後は、東北一のレタス産地であることをさらにPRしながら、「奥中山高原レタスの全国的な知名度を上げ、消費者に選ばれる産地にしていきたいですね」と語ってくれた。